病気を近づけない体のメンテナンス

首<下>睡眠中の首の姿勢の正しさは寝返りの良さにあらわれる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 立ち姿勢、座り姿勢、いずれも頭の上のリンゴが落ちないようなイメージで、体軸を意識した姿勢を心がけることは可能だろう。しかし、寝ているときは、どのように体軸を意識すればいいのか。それには「寝返りの打ちやすさ」がポイントになるという。

「寝返りというのは睡眠中、『体軸』を中心にベッドや布団の上を左右に転がる行為のことです。何の抵抗もなく回る寝返りこそ、快適な首姿勢で寝ている証拠であり、体が自ら求めて行っているアクションです。それに対して、寝苦しくて向きを変えるのは、寝姿勢が悪く、体がつらいため、苦しまぎれに行っているアクションと言えます。『寝返り』と『寝苦しくて動く』とは、違うことなのです」

 通常、健康な成人は一晩で平均20回以上の寝返りを打つとされる。

 睡眠中は、体を成長させたり、体内組織を修復させたり、心身の疲労を回復させたり、免疫力を高めたり……といった仕事をしている。スムーズに行うことができる“体にいい寝返り”には、次のような役割があるのだ。

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