最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

食事はQOLに直結 満足した食生活を送るために訪問歯科を実施

写真はイメージ

 昨年11月に在宅医療を開始して、すぐ歯の治療を終え、1カ月後には家族で年越し。おせち料理に家族と舌鼓を打たれたり一緒に食事にも出かけられたりしたとのこと。ですが、今年の1月末には旅立たれていかれました。

 その後、しばらくして娘さんからお電話をいただきました。

「このコロナの中、病院では面会もできないと思って在宅にしました。先生や看護師さんたちには頭が下がります。ありがとうございました。本人も家で過ごせて、家族みんなで食事ができ、外食もできてうれしかったと思います」

 患者さんとご家族が一緒に食事を取るという、患者さんにとって大切な時間を口腔ケアを通じてサポートするのも在宅医療の役割なのです。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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