幸先の良いスタートを切るための正月食事術

おせち料理は糖質と塩分が多い 糖尿病とその予備軍は要注意

おせち料理は糖質と塩分が多い

 また、だらだら食べ続けると、上がった血糖値が一向に下がらず、それを下げようとするインスリンというホルモンが分泌され続けるので、臓器に負担がかかります。さらに、過剰になった糖は脂肪に変換されるので正月太りの原因にもなります。食べる時間を区切るのも一案です。

 食塩については、加工されているものの量は残念ながら減らせません。摂りすぎないように、小皿にとって食べる、刺身のしょうゆ、肉のソースをつけすぎないように注意するといった工夫をしましょう。

 そもそもおせち料理は、保存期間を長くするため糖質や塩分が多くなっています。ただ、現在は冷蔵・冷凍技術が進化していて、低糖質、減塩のおせち食材もたくさん用意されていますし、自分で作る場合は味を濃くしない工夫もできます。とはいえ、いくら低糖質・減塩おせちでも、食べ過ぎてしまえば結局は同じこと。ぜひ、食べ方に注意しながら楽しんで新年をお祝いしてください。

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古谷彰子

古谷彰子

早稲田大学大学院卒。早稲田大学時間栄養学研究所招聘研究員、愛国学園短期大学准教授、アスリートフードマイスター認定講師。「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」「時間栄養学が明らかにした『食べ方』の法則」(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。

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