60歳からの健康術

眼科編(1)なぜ毎年目の検査を受けなければならないのか

写真はイメージ(C)PIXTA

「加齢によって徐々に視力が衰えて、これまでできていたことができなくなったとしても“老いとはそういうもの”と勝手にその状況を納得してしまい、自身が視覚障害者に該当する状況であることを自覚することが難しい人もいるのです」

 その結果、長年通い慣れた駅のホームで転落したり、接触事故を起こすケースがあるという。

 2010~2014年度の5年間に発生した駅ホームからの転落事故と車両接触事故の合計は1万7251件。うち387件が視覚障害者による事故だったという。

「糖尿病の人は罹患10年目くらいから糖尿病性網膜症などの目の疾患が自覚できるレベルにまで進むことが知られています。いつまでも目は見えるのは当たり前などと考えてはいけません。60歳を過ぎたら見えにくくなるのが当たり前。少しでも長く目の健康を保つにはどうしたらいいのかを真剣に考えるべきです」

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