体の健康には、腸内にビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌がしっかり存在することが大切で、善玉菌を増やすオリゴ糖や食物繊維を十分に摂取することが健康維持に役立ちます。
■大腸がんにも関係
がんに関しては、ある特定の腸内細菌が大腸がんの腫瘍微小環境(腫瘍=がん細胞の周囲を囲む微小環境で、免疫細胞、線維芽細胞、リンパ球などの正常細胞や生体分子などから構成される)の腫瘍免疫応答を制御している可能性があると報告されていて、腸内フローラをコントロールすることで、がんの治療効果を上げることが出来るのではないかと期待されています。
免疫細胞は「骨髄」の中で生まれて血液やリンパ液を通り全身を巡っていますが、その免疫細胞の約70%は「腸」に存在しています。消化管は口から肛門までひとつなぎになっているので、細菌やウイルスなどの外部から入り込む異物と関わることが多い場所です。中でも、さまざまなものを吸収する腸は、有害な物質を体に侵入させないために免疫細胞が豊富に存在していると考えられています。骨は体を支えるだけではなく、また腸は栄養を吸収するだけではないのです。
がんと向き合い生きていく