もしその時、救急搬送された病院がコロナの感染症患者さんでふさがっており、手術ができない状態なら、場合によっては生命に関わります。コロナの終息はまだ見えないどころか、より感染力の強い株に置き換わってきています。今後、医療情勢が悪くならないとは言えません。いかなる病気であっても、適切なタイミングで治療を受けた方がいいことは、言うまでもないでしょう。
脱腸や盲腸の手術は、無事に終われば全身的な負担は少ないものの「入院した方が、何かあったときに安心だから」という意識が医師も患者さんにもあり、日本ではほとんどの方が入院して治療を受けてきました。
しかし欧米では、脱腸や盲腸は日帰り手術が当たり前。腹腔鏡手術では、わずか5ミリの細いスコープを使うため、治療時のキズを小さく抑えられます。具体的には、腹部に通常3カ所、直径3~5ミリの穴を開ける程度。だから、体への負担や痛みが少ないのです。
手術は日帰りでここまでできる