五十肩を徹底解剖する

腱板断裂で手術を考えている人は押さえておきたい4つのポイント

写真はイメージ

 当初は「50歳だから五十肩」と高をくくっていた肩の痛み。しかしそのうち上着の脱ぎ着や、トイレでお尻を拭くだけでも肩に響き、痛みで眠れなくなってしまう……。整形外科での診断は「五十肩」ではなく「腱板断裂」。注射やリハビリも効かず、切れた腱をつなぐ手術を決心しました。

 しかし手術は怖いもの。どんな手術になるのでしょう。今回は腱板断裂の手術の概要を掘り下げてみます。

①大きく切るのですか?

 肩周囲に1センチほどの穴を4~5カ所開けます。この穴から内視鏡と手術道具を肩内部の腱板まで挿入して手術を行います。

 内視鏡というと、胃カメラの経験がある人もいるでしょう。胃カメラでは、口や鼻からカメラを入れ、内部を外からモニター越しに観察治療します。

 肩の内視鏡も同じ。胃カメラの肩版と考えると想像しやすいです。

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安井謙二

安井謙二

東京女子医大整形外科で年間3000人超の肩関節疾患の診療と、約1500件の肩関節手術を経験する。現在は山手クリニック(東京・下北沢)など、東京、埼玉、神奈川の複数の医療機関で肩診療を行う。

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