役に立つオモシロ医学論文

妊娠中のコロナワクチン接種で子供にも免疫が引き継がれる?

写真はイメージ

 その結果、生後4カ月の間に新型コロナウイルスに感染するリスクは、妊娠中にワクチンを接種していない母親から生まれた子供と比較して、ワクチンを接種した母親から生まれた子供で大きく減少していました。具体的には、デルタ変異株が流行している時期で71%、オミクロン株が流行している時期で33%、統計的にも有意な感染リスクの低下が示されています。

 論文著者らは「妊娠中の母親がワクチンを接種することで、生まれてきた子供に免疫が引き継がれ、ワクチンが使用できない乳児でも、感染予防効果が得られるかもしれない」と考察しています。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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