患者さんの中には、「薬で痛みなどの症状が消えたのだから、手術の必要がないのでは?」とおっしゃる方、また手術をせずにそのまま過ごされている方がいます。根治的治療である虫垂切除を行うか否か、医師によって対応はまちまちですが、きちんとした説明と選択肢が与えられるべきだと考えます。
なぜなら、薬物療法だけで治療を終えると再発するリスクがあり、その再発率は20%程度と決して低いとは言えない数字だからです。
しかも再発した場合、手術する・しないにかかわらず、最低でも数日間の入院が必要となり、経済活動や家庭生活の中断を余儀なくされます。あらかじめ余裕を持って手術することのメリットは言うまでもなく、しかもその手術が日帰りならば、なおさらではないでしょうか。
そもそも、元々ある虫垂を全て切除して大丈夫なのかとお思いの方もいらっしゃるかもしれません。合併症がなく治療が行われた場合、後の日常生活に悪影響を及ぼすリスクは低いと思われます。むしろ炎症を繰り返す臓器をそのままにすることの方がよくないこともあります。
手術は日帰りでここまでできる