科学が証明!ストレス解消法

暴言は生産性を低下させネガティブな気持ちは注意力の低下を招く

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 仕事でカッとなって、同僚や部下に対して乱暴な言葉を言いたくなる気持ちもあるでしょうが、口にしないように。口にしてしまえば、冒頭で書いたように、自分もダメージを受けてしまうわけですから、まさに百害あって一利なしなのです。

 また、大阪大学の苧阪らは、ネガティブな気持ちは、注意力の低下を招くことを脳科学的実験(13年)によって証明しています。

 ネガティブな気持ちが起こると、ポジティブな気持ちに戻そうと脳が頑張るため、脳のリソースを多めに消費します。結果、注意力のために使う脳のリソースが減り、注意力が低下する。注意力が下がると、当然仕事や勉強などに支障をきたしてしまい、いらぬストレスを生み出します。処理能力や創造性が低下するという、先の実験内容とリンクします。

 ネガティブに考えがちな人は、このことを思い出し、必要以上にネガティブな考え方をしない。「ネガティブは伝播(でんぱ)する」をお忘れなく。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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