老親・家族 在宅での看取り方

地元の病院で治療を受けていたが、次女家族が暮らす東京へ

写真はイメージ

 在宅医療とは、自宅などで受けられる医療のこと。病院で受けられる外来医療、入院医療に次ぐ第3の医療です。

 在宅医療はさらに2つに分かれます。それは、「往診」と「訪問診療」です。往診は、医師が診療上、必要であると判断した時に予定外に患者さんの自宅に伺って行う診療。それに対し、あらかじめ診療の計画を立て、同意を得て、週1回や週2回など定期的に患者さんの自宅に伺う診療が訪問診療です。

 いずれにしろ、在宅医療に関わるのは専門知識を持つ複数のスタッフ。医師に限らず、歯科医師、訪問看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、ケアマネジャー、ホームヘルパーら多くのスタッフが連携し、定期的に患者さんの自宅を訪問し、チームとなって治療やケアを24時間対応で行っていきます。

 とはいえ、在宅医療を受けた人が身近にいない場合、「なかなか受けられないもの」というイメージがあるかもしれません。また、「在宅医療を受けられる病気とそうではない病気があるのでは?」「最期を迎える時は救急車で病院へ運ばれる?」などさまざまな疑問も湧いてくるでしょう。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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