腹痛の受診は「いつから」「どこが」「どのように」を伝える

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 実は記者自身、腹痛を市販薬でごまかしていたらどんどんひどくなり、深夜には脂汗が流れるほど悪化。救急外来へタクシーで急行したところ、魚などにいる寄生虫アニサキスが原因で腸閉塞を起こしており、腹水がたまっていて緊急手術となった。退院後も術後の腸閉塞を繰り返し、2年間で3回入院した経験がある。

■「お腹以外」の可能性も

「腹痛は種類、要因がさまざま。胃、腸、胆嚢、膵臓といった腹部臓器に由来するものだけでなく、泌尿器科や産婦人科領域の疾患もあれば、心筋梗塞のように腹部臓器に由来しないものもあります。糖尿病性ケトアシドーシス(糖尿病の急性合併症)や帯状疱疹でも腹痛を主訴に受診することもあります」(田妻医師=以下同)

 意外なところに腹痛の原因があるかもしれない。前出の調査では、腹痛の診療を日常的に行っている医師にもアンケートを取っており、急激な腹痛について、半数以上が「検査結果や所見と症状の強さが一致しない」「通常の問診・検査では原因がわからないことが多い」と、診断の難しさを示す回答をしている。

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