腹痛の受診は「いつから」「どこが」「どのように」を伝える

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 腹痛が生じた際、何科を受診するのが望ましいのか? かかりつけ医がいない、原因が思い当たらないなら、総合診療科が適している。

 総合診療科は、どの科を受診していいかわからない場合や、診断がついていない場合などにかかる診療科だ。大学病院など総合病院に設けられている。ネックとしては、総合診療科の専門医は医師全体の2~3%とまだ数が少ないことか。

「総合診療科では診断を確定するために画像診断などを行います。しかし、画像診断は場合によっては患者さんが不利益を伴うこともあるため、検査の前に病歴の聴取などで病気の絞り込みをする検査前診断が重要です」

 医師の「聞き出す力」が問われるが、患者側としては自分の身を守るためにも腹痛の状態をできる限り正確に伝えられるようにしておくといい。

 急に痛みだしたのか、じわじわひどくなっているのか、どういうときに痛みがひどくなるのか、どこが痛いのか、痛みが別の場所に飛んでいくことがあるか、痛みの時間的な経過は……。持病や過去の病歴などがあればそれも伝える。後期高齢者では自分の感覚を伝えにくい人もいる。家族が日頃からメモし、共有しておくといい。

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