がんと向き合い生きていく

「子は宝」 小児がんは早期診断・早期治療がとても大切

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 大学病院やがん拠点病院の小児科であっても、すべての小児がんを診療できるわけではありません。たとえば、ある大学病院の小児科では脳腫瘍の治療を行える、ある拠点病院では白血病治療を得意としている……といったように、小児がんの中でもそれぞれ専門とする領域があるのです。ですから、がんの疑いがある子供の場合、地域の医療機関とそれぞれの領域の専門の病院との連携が大切になってきます。

 以前、青梅市立総合病院の小児科病棟を見学させていただいたことがあります。その壁はタイルやステンドグラスが使われていて、まるで自然の中にいるような絵画になっており、清潔感があってとてもきれいだったことを思い出します。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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