Fさん(45歳・女性)はすでにご両親を亡くされていて、夫とは5年前に離婚。いまは小学2年生の息子と2人暮らしで、自宅近くのスーパーに勤めています。
そんなFさんが住んでいるアパートから徒歩10分ほどのところに、Fさんの祖母Kさん(94歳)が元気にひとり暮らしをしていました。
Fさんは週1回のペースで訪問して、野菜を持っていったり食べ物を冷蔵庫に補充するなど、あれこれ世話をしていました。しかし、ここ1カ月くらいKさんは食事の時にむせる症状が出て、食事の量が減ってきていました。
ある夜、Kさんから急に「息苦しい」と電話があり、救急車で近くの病院に運ばれてそのまま入院。この時、左の肺に水がたまっていることが分かりました。
翌日、500ミリリットルほど抜いた胸水の中にたくさんのがん細胞が見つかりました。そして、1週間後、Fさんは担当医からこう告げられました。
がんと向き合い生きていく