認知症を予防する補聴器のすべて

「小声の友達の言葉を聞き取れるようになってうれしい」80代女性の言葉

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 ですが先日、近隣の耳鼻科で数年ぶりに聴力検査を実施したら以前よりも低下しており、再び補聴器購入を決断することになったのでした。

 もともと声が大きい方でしたので、補聴器をつけてちょうどいい大きさに慣れることが必要でした。

 ですが会話の際に相手の声が大きいと自分の声もつい大きくなるので、本人が声を小さくすれば相手の人も少し楽になること、またテレビをつけた状態での会話は、テレビの音量よりも大きな声で話す必要があるので、健聴者でも聞きづらいことがあるなどをお伝えしました。

 これまでの生活でついたクセの改善に苦労されていましたが、2カ月も過ぎると慣れ始めたのか、こんなうれしい言葉をいただきました。

「友達は低音で声が小さいけど、補聴器で言葉が聞き取れて一番うれしかった。今は補聴器ないとだめね」

 聴力だけでなく諦めていた人生を取り戻すサポートもまた補聴器の大事な役割なのです。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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