赤ちゃんが生まれる一歩手前の「切迫早産」に注目の新治療が

子宮頚管ペッサリー(出典:原田産業株式会社)

「5例のうち、胎胞脱出(赤ちゃんを包む膜が子宮口から出ている)が見られなかった3例は、子宮頚管ペッサリーの挿入で安心感を持って外来管理が可能で、予定日通りの出産となりました。一方、胎胞脱出が見られた例では、正期産までの妊娠継続ができず、ひとりは完全破水、もうひとりは陣痛が起こり早産に至りました」

 ただ、子宮頚管ペッサリーを使用しての苦痛、違和感などはなく、有害事象もなし。

 患者への負担が少ない治療であることは確認された。

 今後さらなる症例の蓄積が必要ではあるものの、「子宮収縮を伴わない頚管長短縮で、胎胞脱出が見られない切迫早産に対しては、子宮頚管ペッサリー治療で外来管理が期待できる」と佐々木医長は話す。

4 / 4 ページ

関連記事