10月から先行運用される「電子処方箋」は患者にどんなメリットがあるのか

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 また、引っ越しなどでかかりつけの医療機関や薬局がかわっても、クラウド上で管理されている薬剤情報によって簡単にそれまでの治療を引き継げる。仮に災害に見舞われ、カルテやお薬手帳が失われた場合でも、常用している薬を医療者がすぐに把握できるメリットもあるという。

■将来的には完全オンラインで自宅に薬が届くように

「さらに、患者さんにとって利便性の向上につながっていくと考えられます。コロナ禍で普及が進んだオンライン診療やオンライン服薬指導がもっと増えてくれば、患者さんは自宅でオンライン診療を受診して電子処方箋を出してもらい、薬局のオンライン服薬指導を受けて、自宅に薬が配送されるようなサービスが実施されるようになるでしょう。薬を処方してもらうのに長い時間がかかるようなケースが減るうえ、外出が難しい高齢者などの患者さんや、医療機関や薬局が少ない地域の患者さんにとっては大きなプラスになるといえます」

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