「じっとしていても痩せやすい体」になるにはタンパク質の摂取が肝心

健康に過ごすためには筋肉量が重要

「食後、8~9割の糖質は筋肉に取り込まれて筋グリコーゲンとして貯蔵されます。しかし筋肉量が減ると貯蔵庫の容積が少ないため糖質が取り込めず、インスリン抵抗性の原因になり、糖尿病リスクを高めるのです」

 筋肉量が少ないと高齢者ではフレイル(虚弱。健康と要介護の中間)やサルコペニア(加齢による筋肉量の減少及び筋力の低下)の問題が生じ、そのままいくと寝たきりを招き寿命に関係する。

 筋肉を作るのは、前述の通りタンパク質。一日に必要なタンパク質量は、標準体重で活発な運動をしていない場合、体重1キロ当たり0.8~1グラムが目安だ。しかし名古屋大学発のベンチャー企業、ヘルスケアシステムズの調査では、「日本人の食事摂取基準2020年版」を参照にした目標量に対し、約7割が未達成。さらに藤田教授は、総摂取量だけでなく、1食ごとの摂取量が大事だと指摘する。

2 / 5 ページ

関連記事