認知症を予防する補聴器のすべて

補聴器の一般的な耐用年数は5年だが手入れ次第ではそれ以上も

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「補聴器は何年くらい使えるの?」

 お客さまからよく出る質問です。

 私は「一般的には5年くらいといわれています」とお伝えしています。この5年という数字は、厚労省が総合支援法による補装具としての耐用年数を5年と定めているところからきています。

 難聴で障害者手帳を取得された方は、補装具として補聴器の支給を受けられますが、一度支給を受け、次の新しい補聴器の支給申請ができるのは、耐用年数の5年目以降なのです。

 また、補聴器には「添付文書」というものがついています。薬を買うと箱の中に紙が入っていますよね。それと同じように、使用上の注意や用法などを記載したものです。そこでも、本来の機能および性能を維持し使用できる標準的な使用期間は5年と定められています。

 しかし、人によっては10年くらい長く大事に使われるケースも。補聴器は体に身につけるものですから、汗や耳あかなどの汚れが付着します。定期的に掃除をしたり、お店で点検をしてもらったりして、お手入れをすることは、長く使い続けるためには有効です。

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田中智子

田中智子

シーメンスの補聴器部門でマーケティングの勤務を経て、2020年補聴器販売会社「うぐいすヘルスケア株式会社」設立。認定補聴器技能者資格保持。

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