「こんにちは、お元気そうですね」(私)
「そう言っていただいてありがたいです」(患者)
「子宮の手術したのっていつですか?」(私)
「2000年の8月です。その次の年に腸閉塞になったんです。開腹手術もしています。使える腸が1メートルもないかもって病院の先生に言われて。将来的には口から食べるのも大変になるかもって」(患者)
初対面の時から自分の病状を私に説明するその方からは、不思議と明るさと希望が伝わってきました。
「短腸症候群の新薬を試してみましょうって病院で言われているので、それで効くなら、点滴減らしていくのもいいかなと思うんですよね」(患者)
「点滴は1~2週間ご自身で練習していただいて、自信がついてから(減らしていくことを)考えていくっていうのもいいかなと思います」(私)
「昼間は身軽になって移動したいんです。諦めていたことができるんだなって、いろんな可能性があるんだなって思います」(患者)
力強く進んでいこうとしているこの方にとって、在宅医療とは自分のチャレンジするステージなのだと思ったのでした。
老親・家族 在宅での看取り方