「枕外来」の整形外科院長に聞く どんな枕なら熟睡できますか?

16号整形外科の山田朱織院長(提供写真)

 ──ストレスやうつ病などでも熟睡できなくなりますか?

「いえ、私は反対だと考えています。うつ病だから熟睡できないのではなく、熟睡できないから精神の疾患にかかってしまいやすくなるのです。『うまく眠れない』という症状を訴えれば、すぐに医師から睡眠薬が処方されますが、その前にまず、熟睡できる環境を整えましょうということ。その意味で枕と布団は重要なインフラなのです」

 首の後ろには太い脊髄神経と細かい頚神経が散らばっている。椎間板ヘルニアなどの疾患が再発したりするのは、起きている時の姿勢ばかりでなく、寝ている時の姿勢にも原因があるという。体のメンテナンスに、いかに睡眠が重要なのかがわかる。

▽山田朱織(やまだ・しゅおり) 16号整形外科院長、山田朱織枕研究所代表。東京女子医科大学卒。同大学病院整形外科教室、付属第2病院(現・足立医療センター)、亀田総合病院、成瀬整形外科勤務を経て現職。全国の整形外科医との共同研究ネットワーク「睡眠姿勢研究会」を立ち上げ活動中。

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