「高血圧」「心臓病」の人が歯科治療を受けるとき注意すべきポイント

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 抗凝固薬(主にワーファリン)を服用している人の外科的な歯科治療の際、目安にされるのが「PT-INR」の検査数値だ。血液の凝固因子の活性を総合的に判定する検査で、薬剤の投与量管理のための指標として用いられている。

「正常値は1.0ですが、2.0~3.0の範囲で投薬管理されているケースも多い。外科的な歯科治療では、普通抜歯であれば4.0までは実施可能とされています。治療を行う場合は止血が重要で、まずは抜歯後にできたくぼみに止血剤を入れて縫い合わせます。さらにガーゼを15~20分ほど強めに噛んでもらいます。通常であれば5分程度ですが、抗凝固薬を服用している患者さんは長めに噛むことでしっかり圧迫して止血する必要があるのです」

 治療前の問診で既往歴や服薬の状況を正しく歯科医に伝えなければ、深刻なトラブルを招く危険がある。不安がある人は歯科治療の際もお薬手帳を持参して、指示を仰ぎたい。

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