睡眠薬のイメージのひとつに「クセになりそう」というものがあります。そんなマイナスのイメージのために、睡眠薬を使えずに不眠に悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。これに対する答えを先にお伝えすると、「昔に比べるとクセにはなりにくいクスリが多くなっている」となります。
脳内にあるベンゾジアゼピン受容体は沈静に関係していて、ここに作用する睡眠薬がベンゾジアゼピン受容体作動薬です。こうしたクスリは、ある意味で強制的に眠らせようとしているため、どうしても「クセになる」リスクがあります。
特に作用時間が短いクスリほどその傾向が強いといわれています。実際、睡眠薬をやめようとするときには、まず超短時間型や短時間型の睡眠薬を中時間型や長時間型といった作用時間が長いクスリに変更し、その後で徐々に減量・中止していくという方法がとられるケースもあります。
高齢者の正しいクスリとの付き合い方