力士だけじゃない… “現役引退後”の健康維持には食事と体重管理に気をつけるべし

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■栄養士に相談するのも手

 力士ほどではないが、引退後の体重管理に苦しむアスリートはいくらでもいる。現役の間は食べることも仕事の一部であり、無理して食べるクセがついているからだ。

 そもそも、運動した後は食べられないのが普通だ。ドレクセル大学院の研究によると、早歩き以上の中~高度の運動を60分以上した後から、食欲を促すホルモンであるグレリンが減少し、食欲を抑制するホルモンであるペプチドYYが急増したことがわかっている。

 つまり、アスリートはキツい練習後に食欲がなくても、仕事として頑張って食事を取っており、現役時代はそれが習慣化されている。

「現役時代に脳に刻まれた食事のクセを少しずつ直す必要があります。たとえば、練習前後の補食をやめること。これらは練習で補い切れないエネルギーを補うためのもので、引退後は必要ありません。また、アスリートは時期によっては炭水化物やタンパク質を多めに摂取しますが、それも必要ない。ですから、引退を決めたアスリートは3食の内容を見直す必要があり、栄養士に相談する人も多い」

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