寝起きに足の踵がひどく痛む…その症状は「足底腱膜炎」かもしれない

ゴルフボールを足裏に当ててコロコロ転がす(提供写真)

「当院では、足底腱膜炎の患者さんのうち約1割が難治性に移行し、体外衝撃波を実施されます。体外衝撃波には主に短期的な効果と長期的な効果の2種類があります。短期的には疼痛を誘発している神経の終末部を破壊して痛みを軽減します。長期的には衝撃波によって成長因子を生み出し腱組織の再生を促す効果があります。当院では、足底腱膜炎と診断された患者さんのうち、年間約50人程度に体外衝撃波を実施していて、7割以上で症状改善の効果を認めています。1~2年以上も続いていた症状が軽減する患者さんもいます」

 予防法のひとつに、ゴルフボールやテニスボールを使った自宅で簡単に行えるストレッチ法がある。これは、椅子に座った状態で足底にボールを当てながらコロコロと転がすことで、硬くなった足底の筋肉をほぐす効果をもたらす。テレビを見ながらでも手軽に行える。

 足底腱膜炎は慢性疾患に分類され、足を長期間にわたって使ってきた中高年から高齢者は誰でも発症する可能性がある。自宅で簡単に取り組めるストレッチから始め、健康な足を維持しよう。

4 / 4 ページ

関連記事