寝起きに足の踵がひどく痛む…その症状は「足底腱膜炎」かもしれない

ゴルフボールを足裏に当ててコロコロ転がす(提供写真)

 診断は主に問診や診察、レントゲン検査、超音波検査で腫れや炎症を確認する。場合によってはMRIを用いて、より精密に炎症の程度や範囲、腱の損傷度合いを判断し診断される。

 足底腱膜炎と間違われやすい疾患には、線維腫や踵へ向かう脛骨神経の絞扼性神経障害、踵の疲労骨折、腰からの神経痛などがある。足底腱膜炎と思い込んで受診する人も少なくないが、違う場合もあるので注意が必要だ。

■ゴルフボールで簡単予防

「足底腱膜炎の治療は、痛み止めや塗り薬の処方、リハビリ、インソールの作製が基本です。約7割以上の患者さんはこれらの治療で症状が治まります。通院を1~2カ月続け、症状の経過を観察しながら、患者さんに合った治療法を選択していきます」

 最近では、体外衝撃波という腎結石の治療で使用されていた体外衝撃波治療が整形外科分野でも幅広く利用されている。6カ月以上、保険治療で治療していても治癒しない場合には「難治性足底腱膜炎」とされ、体外衝撃波の適応となる。

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