健康長寿のカギは腎臓にあり

「腹膜透析」自宅で受けられるが、日本では選択者が少ない

写真はイメージ(C)iStock

 もう少し詳しく説明すると、自身の腎臓の代わりに人工腎臓の「ダイアライザー」と呼ばれるろ過装置を介して、血液から老廃物や余分な水分を取り除く。それが血液透析です。

 食事をしたり飲み物を飲むと、体内に余分な水分やミネラルがたまっていく。腎臓がきちんと機能していれば、これらは尿と共に体外に排出されるのですが、腎臓機能の低下が起こると蓄積されていく一方になります。 そのため、自身の腎臓の代わりに、ダイアライザーの力を借りるということです。血液透析は1回で3~4時間の治療時間が必要で、週に3回病院に通って透析を行うことになります。

 次に、腹膜透析について。こちらは「病院ではなく、家で治療を行いたい」という患者さんや、心臓病などの持病があって血液透析が難しい患者さん、そのほか何らかの理由があって週3回病院に通うことができない患者さんに行う治療となります。

2 / 3 ページ

森維久郎

森維久郎

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

関連記事