健康長寿のカギは腎臓にあり

「腹膜透析」自宅で受けられるが、日本では選択者が少ない

写真はイメージ(C)iStock

 お腹の中に透析液を注入し、自分の腹膜を使って血液をきれいにする方法で、自宅や職場などでも自分で行うことができるのがメリットです。逆に自分で管理する負担は血液透析より大きくなります。日本でこの腹膜透析を選択している患者さんは、全透析患者の3%程度といわれています。

 在宅で行えるというメリットがあるものの、日本ではこの方法を選択する患者さんは少ないんですね。ちなみに海外では、もっと多くの患者さんが腹膜透析を選択されています。

 日本では「病院に任せたい」と考える患者さんが多いなどさまざまな原因が重なり、血液透析が多く選択されています。

 次回も引き続き人工透析についてお話ししたいと思います。

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森維久郎

森維久郎

三重大学医学部卒業。日本腎臓学会専門医。2020年5月、腎臓内科、糖尿病内科、生活習慣病の診療に特化したクリニックを開院。腎臓について伝える情報サイト「腎臓内科ドットコム(https://jinzonaika.com/)」を監修。

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