東洋医学を正しく知って不調改善

体調が優れない…「夏バテ」はよく聞くが「冬バテ」もある?

渡邊靖弘氏(提供写真)

 冬バテの主な症状としては「頭痛、肩こり、下痢、便秘」「食欲不振」「寝つきが悪く、眠りも浅い」が代表的。さらには、「体が重く感じたり、イライラして集中力が低下する」「気分が落ち込む」「インフルエンザや風邪などの感染症にもかかりやすく、病気の治りも悪い」などがあります。

 日頃のセルフケアとしておすすめなのが、心身をリラックスさせる神経、副交感神経を優位にする運動です。太極拳やヨガなど、ゆったりと呼吸を行いながらできるものになります。

 お灸も効果的です。代表的なツボとしては、おへその指2本分下にある「気海」があります。カイロなどで温めても良く、10分おきぐらいに置いてじんわり温まったらやめ、再び温めることを繰り返すとよいでしょう。内くるぶしとアキレス腱の間にある「太渓」などは、お灸や足湯などで温めると効果的です。

 冬は、春に向けてエネルギーを蓄える季節。何事も心を穏やかに、リラックスして過ごすことを意識しましょう。

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渡邊靖弘

渡邊靖弘

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、日本伝統鍼灸学会理事、和ら会会員、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師。

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