老親の「多剤併用問題」対策のポイント…薬5種類以上で転倒リスクが増える

何を服用しているのかと、薬の副作用も理解する

 それは、「イライラする、食欲がないなど医師に不調を訴える」→「ドグマチールという薬を出される」→「薬の副作用であるふらつき、手の震え、下肢のだるさ、すり足、歩幅が狭くなるといったパーキンソン病で見られる症状が出てくる」→「病院でパーキンソン病と診断され、薬が処方される」→「薬の副作用で認知機能低下。病院で認知症と診断され、薬が処方される」──。

「結果、多剤併用になる。こうなる原因は、薬の副作用がきちんと説明されていないこと、患者さん、医師、薬局との間で薬の情報を共有できていないこと。一般的に薬はお薬手帳で管理されるわけですが、手帳が薬局ごとに違うと、何が処方されているのか分からなくなってしまう。患者さん自身も何を服用しているのか把握していない」(高瀬理事長=以下同)

 対策として、次のことが重要だ。患者本人はもちろん、高齢者で認知機能が低下している場合もあるので、家族も、念頭に置いておきたい。

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