糖尿病患者が治療を中断すると何が起こる? ドイツで新タイプの治療薬輸出禁止の動き

糖尿病治療の中断はさまざまな問題を引き起こす

「GLP-1受容体作動薬は、血糖値の上昇を抑えるだけでなく、胃からの排泄を抑え、脳の食欲中枢に働きかけることで満腹感を促し、空腹感を抑えます。その結果、すぐれた減量効果を発揮することが確認されています。とくにオゼンピックはそれ以前のGLP-1受容体作動薬よりも減量効果が大きいとみられているためにダイエット目的の使用が急増。欧州全体で品薄になっていて、2型糖尿病患者への供給が危ぶまれる事態に陥っているのです。日本でも同様なことが起きる懸念があり、厚労省が『GLP-1受容体作動薬の在庫逼迫に伴う協力依頼』と題する通知を出したり、日本糖尿病学会がGLP-1受容体作動薬に関して見解を発表するなどして、美容、痩身、ダイエットなどの不適正使用に関して強く警告を発しています」

 欧州で先行発売され、日本でも22日から保険適用となる肥満症薬「ウゴービ」とオゼンピックは同じ成分が含まれていることから、ウゴービの適応外とされた人がオゼンピックに殺到している可能性がある。

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