「糖尿病性ケトアシドーシスになると、口が乾く、多飲多尿、体重減少、全身倦怠感といった糖尿病特有の症状が急激に起こるほか、吐き気、嘔吐、腹痛、特徴的なフルーツ臭の呼気などが出て、悪くすると糖尿病性昏睡が起こることもあります」
むろん、多面的な健康効果が証明されつつあるGLP-1受容体作動薬を中断する場合は、心臓や腎臓などの状態が急激に悪化する可能性もあるかもしれない。
「だからこそ、糖尿病治療の中断は避けなければなりません。とくにGLP-1受容体作動薬については、効果の高い薬だからこそ、それをやめたときの影響は少なくないと考えるべきです。こうした2型糖尿病の患者さんのことを考えれば、肥満症でない健康な人が痩身、美容、ダイエットのためのやせ薬としてGLP-1受容体作動薬を使うのは控えるべきなのです」