健康長寿に役立つ高齢薬膳

【カブ】お腹を強くして消化を助け胃のトラブルに威力を発揮

ゆず香るカブおろしそば(提供写真)

 とくに冬は、寒さによって胃が冷えやすく、消化機能が落ちやすい季節です。栄養摂取に重要な働きを持つ胃を整える食材を早めに取り入れて、年末を元気に乗り切りましょう。

 中医学において、食べ過ぎによる胃の不調は、胃の消化機能をアップさせる食材を取り入れることが重要だとされています。

 おすすめはカブ。胃のトラブルに役立ち、お腹を強くして消化を助け、胃の痛みや胃もたれに威力を発揮します。

 また、体の上部に上がった「気」を下ろす作用があるので、吐き気、胃に酸っぱいものがこみ上げる、ゲップが出る……といったときにもおすすめです。胃を温める働きも高いので、冷たい物の飲み過ぎや食べ過ぎで胃が痛むときにもよい野菜です。

 さらにカブには、咳を止めたり、喉の痛みを改善する効能もあります。この季節はぜひ積極的に取り入れることをおすすめします。

2 / 4 ページ

池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

関連記事