健康長寿に役立つ高齢薬膳

【小松菜】「血」をたっぷりと補う働きで肌の健康維持に威力発揮

小松菜とアナゴのバルサミコしょうゆ和え(提供写真)

 最近、手がカサカサして、ひび割れも。水に触れると痛い……。この時季、「手荒れ」に困っていませんか?

 手荒れとは、皮膚のバリアー機能が低下したことによって引き起こされる「手湿疹」と呼ばれる皮膚炎です。手は皮脂腺がなく、角化が強いため乾燥しがち。そのため、空気の乾燥、気温の低下、水仕事などによって皮脂や角質が減った状態になると生じやすくなります。

 洗剤、せっけん、ゴム手袋などによる刺激やアレルギーが原因となることが多く、皮膚が乾燥して硬くなったり、ささくれ、ひび割れが現れます。悪化すると、ひび割れからの出血、炎症による腫れや赤み、水疱やジクジクした湿疹が生じて痛みやかゆみが生じる場合もあります。

 とくにコロナ禍以降、過度な手洗いによって、手荒れが起きやすい状況にあります。アルコール消毒も、手の水分がアルコールと一緒に気化するため、乾燥を加速させます。

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池田陽子

池田陽子

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

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