糖尿病は“治る”時代…いまこそ患者への偏見を是正すべきだ

糖尿病は予備軍を含めると2000万人が罹患している国民病

「糖尿病患者の方は日常的に差別を受けます。たとえば飲み会でも『○○さんは糖尿病だからコレは食べない方がいいね』などと妙に気を使われたり、『一度口にするとやめられなくなるんじゃない?』などと言われ、結果として楽しめない、という患者さんは多くいます。そもそも糖尿病になる人は性格的にだらしない、というのは正しくありません。日本人は遺伝子の関係で欧米人に比べてインスリンの分泌量が少なく、糖尿病になりやすいのです。しかも、寿命が延びたため、日本人は高齢化率が高い。高齢になれば糖尿病の人も増えてくるのは当たり前です」

■しっかり治療していれば平均余命に差はない

 糖尿病の人は短命というのも正しくない。若年発症者の平均余命が短いのは事実だが、早期治療で心血管疾患の合併症などを回避できれば余命を大幅に伸ばすことも可能だ。

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