「今のところはまだ動けちゃってるところがあるので、まだまだやりたくないってことを言うと思います。ただもっと状態が悪くなったら苦痛を取ってほしいってなるかもしれない」(奥さま)
「そうですね。痛い苦しいっていうのは取り除くようにできます。ただ輸血や点滴は、状態が悪くなったタイミングでやると、もしかしたら間に合わないという可能性があります」(私)
在宅医療スタート初日から予後のことなど忌憚なくご家族とお話をしました。それから2週間後、奥さまから電話がありました。
「介護休業を取りたいので、診断書を書いていただけますか? 会社に提出するためです」
旦那さんの状態が急変し、食事が取れないようになり、さらに痛み止めの麻薬で吐き気とせん妄も出てくるように。話しかけても応答がないことが増えたため、つきっきりで介護したいと、奥さま。
老親・家族 在宅での看取り方