第一人者が教える 認知症のすべて

年末年始の帰省では親・子・孫で大いに思い出を語り合おう

人との関わりは幸福度が上がるとの研究も…

 また、いきなり病院へ行く(連れて行く)のがハードルが高ければ、全ての市町村に設置されている地域包括支援センターに相談するという方法もあります。認知症に関する電話相談もあります。

◆地域包括支援センターとは

 介護、医療、保健、福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」。公立中学校の学区と同じくらいの割合で存在する(2万~3万人程度の住民に対して1カ所)。専門知識を持った職員(保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員など)が相談に応じてくれる。離れて暮らしている親についての相談をする場合は、親が住んでいる市町村の地域包括支援センターへ相談すること。なお、地域包括支援センターの呼び名は、「高齢者相談センター」「シニアサポートセンター」「あんしんすこやかセンター」など多少異なることも。迷った際は、各自治体へお問い合わせを。

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新井平伊

新井平伊

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

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