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災害をきっかけに変わるのか…世界で問題になっている「生理」に対する意識

自然災害時、生理用品は避難所に必要な物資(マウイ島のラハイナで炎に包まれる教会)/(C)Matthew Thayer/The Maui News提供、AP=共同)

 令和6年能登半島地震で犠牲になられた方々、被害にあわれた皆様に、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

 水や食料など物資が不足していると聞くと心配になるのは、女性の生理用品の供給は大丈夫か?ということです。

 今世界的に自然災害が増え、避難生活を余儀なくされている人が少なくありません。一方で、気候変動や政治の混乱による難民が増加しています。貧困も広がりを見せています。そんな中で知られざる問題となっているのが、生理用品へのアクセスの欠如です。

 世界銀行の調べでは、世界で5億人もの人が生理用品と清潔なトイレを利用できていません。アメリカでは1000万人以上の女性が、食べ物を買うために生理用品を犠牲にしていると見られています。

 女性にとっての必需品にスポットが当たらない大きな理由は、生理に対する意識にあります。

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シェリー めぐみ

シェリー めぐみ

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

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