介護の不安は解消できる

認知症と診断する際はどのような検査が行われているのか?

本人や家族へのヒアリングのほか、知能・記憶・言語などを客観的に評価する検査も行う(朝田氏=提供写真)

 加えて、知能・記憶・言語などの高次脳機能障害を客観的に評価する神経心理学検査も行います。中でも有名なのが「改訂 長谷川式簡易知能評価スケール」と、国際的に活用されている「MMSE」で、日付や出生地を問う内容から、100から順に7を引いていく計算問題、物品を見せ名称を答える問題を出題します。どちらも30点満点で、長谷川式では21点、MMSEでは24点以下で認知症の疑いがあるとされます。

 ただ、あくまでも簡易的な検査なので、より詳しく認知機能障害を評価できる「ADAS-COG」を行う場合もあります。記憶、言語、行動の3つの領域から計11項目出題される検査で、実際に日常生活で行う動作も検査に含まれます。ただ、検査時間は約1時間を要するので、患者さんの体調などを考慮して行う必要があるといえます。

 問診やこれらの検査の結果から認知症の疑いがあると判断された場合、CTやMRI、SPECTやPETなどの画像検査を行い、認知症のタイプや脳の萎縮の程度、進行度合いをチェックし、最終的に診断しています。

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