介護の不安は解消できる

認知症リスクをチェックする新しい評価尺度「J-MCI」とは?

症状が見られ始めてから受診するまでに平均4年かかる

 具体的なチェック項目は次の通りです。

①ものの名前が出てこない、「あれ」「これ」を多用する②曜日や日にちがわからない③薬の管理ができない④(医師・薬剤師の)指導内容を覚えていない⑤生返事で、何を聞いても「ハイ」「大丈夫」などと答える⑥些細なことで泣き、大喜び、激怒等につながる⑦同じ行動を繰り返す(発言内容、日課、散歩コースなどの固定化)⑧時間を過度に気にして、予定時間の前に行動を開始する⑨最近の物事を思い出せない⑩処方箋や診察券を紛失する⑪検査室へたどりつけないなど医療施設内で迷う⑫よだれや唾液が増える⑬ろれつが回らず、言語が不明瞭である

 昨年5月から、実際に一部の健康診断で取り入れられています。現在は、自宅からウェブサイトにアクセスし簡単に受けられるよう準備を進めているところです。

▽朝田隆(あさだ・たかし)1982年東京医科歯科大学医学部卒業、83年同大精神科、95年国立精神・神経センター武蔵病院、2001年筑波大学精神医学教授を経て、15年からメモリークリニックお茶の水院長、筑波大名誉教授、東京医科歯科大学特任教授を務める。

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