一生見える目をつくる

【ものもらい】温めると早く治る──?むしろ悪化させる可能性あり

疲れやストレスがきっかけに

 なお、炎症がひどい場合には切開ができないので、いったん軟膏や点眼薬を使用して、炎症が治まってからの手術となります。「切って縫うと、痕が残りますか」と心配される方も多いですが、小さな傷痕なので1カ月くらいすれば、ほとんど目立たなくなります。

 最近、こんな質問をされました。

「ネットで検索していたら、霰粒腫は温めると早く治ると書いてあったのですが……」

 霰粒種は肉芽腫なので温めても治りません。また炎症性の霰粒腫は温めるとさらに悪化することもあります。どちらかというと冷やすほうがいいのですが、いずれにしろ素人判断で処置することはおすすめしません。霰粒腫か麦粒腫かの見極めもありますから、「ものもらい」ができてしまったら眼科を受診するようにしてください。

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荒井宏幸

荒井宏幸

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

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