子供のアトピー性皮膚炎(上)…生後6カ月から使える新薬が登場

小児に使える薬は非常に限られていたが…

■まずは従来薬を正しく使う、それでもダメなら注射

 デュピクセントは注射薬だ。小児では体重によって打つ間隔や用量が異なる。5キロ以上15キロ未満では200ミリグラムを4週間に1回の投与となる。ただ、すべての小児アトピー性皮膚炎患者にデュピクセントが必要なわけではなく、7割くらいの患者は従来薬でコントロールでき、小学校卒業までには症状が消えた状態を維持できるようになる(=寛解)。

「アトピー性皮膚炎の基本は塗り薬です。しかし、その塗り方が間違えている。『アトピー性皮膚炎が良くならない』という患者さんに薬の塗り方を指導すると、半分以上が正しい方法を知りません。そして適量を適切な方法で塗ると多くの方で症状が改善します」

「適量・適切な方法」とは、人さし指の第1関節まで絞り出した量を、手のひら2枚分の面積に塗る。フィンガーチップユニットと呼ばれる。

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