ただし、当然のことですが、チョコレートは薬や健康食品ではありません。定期的に摂取するなら、あくまでも普段の食生活にプラスアルファの健康効果が見込めるくらいの感覚で取り入れるのがいいでしょう。また、こうした研究で使われているチョコレートは、カカオを多く含む「ダーク」や「ビター」といったチョコレートで、日本チョコレート・ココア協会では、ミルク(乳製品)が入らないカカオが40~60%のものとしています。チョコレートを選ぶ際に意識する必要があります。
食べ過ぎにも要注意です。一般的に市販されているチョコレートの多くは、砂糖と脂肪が多く含まれていて高カロリーなので、肥満や高血糖につながり、心臓にとっては逆効果になります。明治のホームページでは、1日の推奨摂取量は板チョコ3~5片とされているので、目安にするといいでしょう。
また、抗酸化作用のあるポリフェノールは、赤ワイン、コーヒー、お茶にも含まれていますし、心臓の健康維持に有益な成分を含む飲食品は、乳製品、大豆製品、青魚など、ほかにもたくさんあります。特定の食品や成分を偏って摂取すると、かえってマイナスになってしまう場合もあるので、チョコレートを食べるとしても、食生活のローテーションのひとつとして考えましょう。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」