Dr.中川 がんサバイバーの知恵

見栄晴さんは「下咽頭がん」治療の良好な経過を報告…化学放射線療法の魅力は機能温存

本人のインスタグラムから

 いまはがんをピンポイントで叩くことができる定位放射線治療によって正常部位へのダメージが減ったことで、治療中の副作用は減少傾向で、治療が終われば、次第になくなります。味覚障害はじめ晩発性障害も、あまり問題にならなくなっています。

 咽頭がんや喉頭がん、食道がんなどは化学放射線療法で、機能を温存することが重要です。秋野さんも指摘しているように、治療中の副作用はつらくてもすぐによくなりますから。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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