よく効いて副作用も軽い…C型肝炎治療の“最強兵器”とは?

「C型肝炎ウイルス(1型高ウイルス量)の初回治療の場合、2剤併用の著効率は57%でしたが、3剤併用は89%と高くなりました。また、2剤併用でウイルスが一時消えたが、また出てきたいわゆる“再燃”に対する3剤併用による再治療の著効率は90%です」

 初めてC型肝炎のインターフェロン治療が登場した25年前、著効率はわずかに7%だった。ところが、今では89%(初回治療の場合)まで上昇。3年前に登場したテラプレビル(初代プロテアーゼ阻害剤)と比較しても、副作用が軽減されているのも特徴だ。

■値段は1錠で約10万円

 しかし、C型肝炎ウイルスに感染している患者すべてに、新薬を用いた3剤併用治療が適しているかというと、そうではないと小尾部長は言う。
「冒頭で3剤併用治療が現段階での最強兵器と言いましたが、実はもっと強力な薬が臨床試験中で、この数年のうちに認可される見込みなのです」

2 / 4 ページ

関連記事