胃がん検診に内視鏡も推奨 意外に知らない「医療被曝」リスク

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■最初から内視鏡を選ぶにも選択肢

「これまで内視鏡にがん発見の効果があるかどうかが議論されてきましたが、今回はひとつの結論に達したのでしょう」とは医学博士の米山公啓氏だ。

「胃のレントゲンで異常が見つかったら、次は内視鏡検査で組織を採取します。いずれにしろ内視鏡検査は受けるのだから、放射線が心配な人やがん家系の人は最初から内視鏡にすればいいのです。費用は内視鏡のほうが数千円高い程度。心臓カテーテル検査を担当する循環器科の医師に白血病の死亡者が多いという現実からも、放射線による検査は危険なような気がします」

 人間ドックを受診すると胃のレントゲンや胸部X線、胸部CT検査などで放射線を浴びまくることになるが……。

「3つも受けたら体が放射線だらけになってしまいます。CT検査などは数年に1度に抑えるべきという議論もあるので、回数を絞るのも選択肢のひとつです。そもそも欧米では健康診断でX線による検査はしません。やっているのは日本だけです」(米山公啓氏)

 検査はかくもリスクが伴うのだ。

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