医療数字のカラクリ

心筋梗塞や脳卒中の予防効果は不明のまま

 一方、致死的な心筋梗塞は100から94に少し減ったものの、致死的な脳卒中については100から117に増えるという結果でした。

 つまり、減るような、増えるようなというあいまいな結果で、少なくとも明確に減るということは、ここでも示されなかったわけです。

 1998年にUKPDS33が発表されて、厳しい血糖コントロールが合併症を予防することが明らかにされた、というのですが、実際は目や腎臓の合併症が30%ほど減るということが示されただけで、心筋梗塞や脳卒中の予防効果はいまだ不明のままだったのです。

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名郷直樹

「武蔵国分寺公園クリニック」院長、「CMECジャーナルクラブ」編集長。自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、東大医学教育国際協力研究センター学外客員研究員。臨床研究適正評価教育機構理事。7月末に「検診や治療に疑問を感じている方! 医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)を出すなど著書多数。