動脈硬化のリスクやそれによる疾患がある7万人の患者を対象にした大規模研究(Reach Registry)では、CADの10・6%にPAD、25%に全身血管病、PADの51・6%にCADが合併していることが報告されています。その後の報告でも、ほぼ同様の比率で多くの動脈硬化性疾患患者が複数のアテローム血栓症を持っていることが確認されています。
また、CADに対する予備的なカテーテル手術の検討においても、28%に下肢動脈、頚動脈、腎動脈、腹部大動脈に動脈硬化性疾患を合併していました。
全身性動脈硬化性疾患において、CVDのみが発症した場合、1年後の心血管イベント(脳卒中、心筋梗塞など)発生率は9.87%で、CADのみは13.4%でした。しかし、CADが合併すると19.8%、PADが合併すると21.95%、3つが合わさると何と26.29%の発症率となりました。
しなやかな血管が命を守る