Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

胆のうがんの渡瀬恒彦さん 第一選択の手術を受けない事情

渡瀬恒彦さんは主演ドラマ最新作撮影を降板(提供写真)

 それでも、8月の撮影中は熱を出したり、息が切れたりして体調が悪化したらしく、急きょ放射線治療を受けたと報じられています。一連の経緯から推察すると、転移があるのではないでしょうか。そのための放射線治療と思われます。

 女優・樹木希林さん(73)は、がんが全身に転移・再発していますが、がんの進行が分かるたびに放射線治療を受けながら今も元気に活躍されているのはご存じでしょう。渡瀬さんの治療も、それと同じと思われます。

 胆のうがんが悪化すると、皮膚や目の結膜が黄色っぽくなったり、便が白っぽくなったり、尿が濃く茶色っぽくなったりして、腹部の右側、時には背中が痛むこともあります。そのような症状は胆のうがんに特有のものではないので、やっぱり症状をアテにしてはいけません。

■腹部超音波検査を

 では、厄介な胆のうがんをどうやって早期発見するか。1年に1回の腹部超音波検査を受けること。特に要注意なのは、胆石がある人です。胆のうがんの人は、40~70%の割合で胆石があるといわれています。女性は、男性の1.5~3倍発症しやすいので、女性で胆石の人はなおさら注意が必要です。

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中川恵一

1960年生まれ。東大医学部医学科卒業。同院緩和ケア診療部長を兼務。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。